漉き割り加工とはなんでしょうか
漉き割り加工(すきわりかこう)と言われてもほとんど馴染みのない人たちが多いのではないでしょうか。
これは革製品などを薄くスライスする加工の事ですが、その革製品は靴や財布、雑貨小物製品など様々なところに使用されています。
それらレザーのパーツは厚みが異なるように作られます。
たとえば靴などは、その表面や外側のレザーは厚く作られ逆に内側は薄く作られています。
それは全体的に出来栄えが良くなるばかりでなく軽く美しくなるからです。
このように各パーツの厚みを調整し、薄くすることを漉き割り加工と言っているのです。
漉き割りは一般的に0.1ミリ単位で加工される場合があります。
そのような細かな作業を実施してくれる企業は、全国でも10社程度しかないと言われており、本当に貴重な存在だという事ができるでしょう。
0.1ミリ単位で厚みを変えていけばその手触り感はかなり違ってきます。
またレザーパーツを組み付ける場合でも、薄いほうがやりやすいことが多いのです。
すべてそうだとは言えませんが、日本人の繊細な感覚にちょうど良い厚みを実現してくれる企業は、どこを探しても簡単には見つけられません。
作り方としては、レザーを高速回転している刃物で上と下にスライスしていくのですが、上側のレザーを銀、下側を床革と呼んでおり、この世界では上側の銀に高い価値が見いだされ市場の製品に使われています。
そのため銀に穴をあけないよう慎重に作業を進めなければならず神経を使う作業になっています。